妊娠初期の妻に対して夫が出来ること3選【出産準備】

妊娠初期の妻に対して夫が出来ること3選【出産準備】

妻が妊娠した。そのことは、大抵の夫にとっても人生を大きく変えるイベントに間違いありません。
そのはずなのに、自らの体が変化するわけではない夫はなかなか実感が持てず、その結果妻のストレスの要因になることが少なくないとよく言われます。

でも、気持ちは分かるけれど一体何をしたらいいのだろう?

そんな多くの夫が持つ疑問に対して、あくまで私の経験ですが出産準備中に夫が出来ることを、今回は特に妊娠初期に絞ってまとめてみたいと思います。

なおここでいう妊娠初期とは、妊娠4ヶ月(妊娠16週目)までを目安にしています。

妊娠初期はこんな時期

まず、妊娠初期ってどんな時期でしょうか?大きくまとめるとこんな時期です。

  • 見た目の変化はほぼ分からない
  • 悪阻(つわり)があるので身体的には一番しんどそうな時期

つまり、周りからは妊婦だと思われない一方で、妻の身体的には一番つらい時期ということになります。

しかもいわゆる安定期というのは妊娠5か月以降なので、働いている妻の場合も会社に報告前か、仮に報告していても直属の上司など限られたパターンということが多いです。

と、いうことはです。体調が悪いのに周りからのサポートもあまり得られない。恐らくメンタル的にも一番つらい時期なのではないかと私は思っています。

なのでこの時期の夫は、メンタル面で同じ気持ちに立てるよう努力するということが大切です。
奇しくも「もっと父親になる自覚をもって!」という、世の夫が妻のストレスの原因になる当事者意識のなさに繋がってきます。

この時期に妻と同じ方向を向いて歩めるか、はたまた夫は右へ左へ誘惑に負けてしまうかが、その後の妊娠生活、ひいては家族生活に大きな影響を与えると考えてもいいでしょう。

夫に出来ること3選

さて、そうは言うもののメンタル面でサポートとはいったい何をすればいいのでしょうか?今回は私が実践して良かったのかもしれないと思ったものを3つに絞ってお話ししたいと思います。

出産情報について調べてみる

これまで繰り返しお話ししているように夫が怒られる原因の一つとして、当事者意識がないことが挙げられると思います。実際に赤ちゃんをお腹で育てているわけではないので、妻と同じ意識を持つことは実際問題難しいのは間違いないです。

ただ、少しでも同じ気分を体験しようと努力することは出来ます。野球ファンだって実際プレーするのは選手ですけど、一緒にプレーしているつもりで観客席から応援をしますよね?個人的にはそんな感覚でいいと思うのです。

当事者意識を持つことが大事です

実際に妻の方からすればそんなスポーツのファン感覚なんて言い方は怒られてしまうかもしれませんが、男性はどうしてもおなかで赤ちゃんを育てることが出来ません。まずは自分も一緒に闘っている!という感覚を味わうことが大切だと思います。

では、まず何をしたらいいでしょうか?何かを好きになるときのことを思い出してみてください。

野球を見に行くなら、どの球場に行く?どんなチームがある?どんな選手がいる?
こんな情報をどうやって調べますか?手段はたくさんありますが、私は手始めに本を買ってみました。

参考までに私が購入したのは↓です。これに限らず「はじめての出産~」みたいなタイトルであればなんでもいいとは思います。


こういった本ってなんか母親向けなイメージがありますが、男性が読んでも結構面白いことが書かれていることに気づきます。たとえば、こんな感じです。

  • 胎児は今どれくらいの大きさか(さくらんぼとかグレープフルーツとかに例えてあります)
  • 赤ちゃんはモーツァルトが好き
  • パパがやるべきこと

妊娠という出来事が起きるまで自分には無縁で触れたこともない世界だったので、書いてある情報全てが新鮮で結構楽しいです。人間、知らないことを知るっていうのは楽しいものですね。

我が家の場合、私がバイブルとして読み過ぎて自分の方が詳しくなってしまったくらいです。そうすると、不思議とお腹の赤ちゃんにも早くから愛着が生まれてきて、いまどんな段階なんだろう?と考えることが楽しくなります。

赤ちゃんのことならなんでも書いてます。

これは野球選手に詳しくなってきて、この選手はどんなプレーをするんだろう?早くスタジアムに見に行きたいな!と思う心理と同じです。

そんなふうに妊娠という同じ出来事に対して夫も興味を持つことが出来れば、妻を心理的に孤独にさせないことも出来ます。直接力にはなれなくても、こいったことも夫のできるサポートの一つなのだろうなと思います。

一緒に食の好みの変化を楽しむ

当たり前ですが自分の好みではないです。妻のです。

悪阻中というのは、どうやら食べ物の好みが変わるようでした。人によっては食欲がなくなる方もいらっしゃるようですが、我が家の場合は食欲自体は多少減ったくらいで、食の好みの変化がメインでした。

私の妻は普段ジャンクフードはあまり食べないのですが、この時ばかりはマクドナルドとかコンビニの肉まんとか焼きそばとか、「そんな食べ物好きだったっけ?」と言いたくなるような、しかも体に悪そうなものを食べたいと言っていました。

時々無性に食べたくなるマクドナルド。たまにはいいよね。

そしてその代わりなのか、普段好きなものがあまり受け付けなくなるようです。そんな風に妻の食の好みが変わったとき、あなたはどうしますか?

「なんだよ~今までパスタ好きだったのに。じゃあ何が食べたいの?」

もしかしたらこう思ってしまうかもしれません。少し冷たい口調にもなってしまうかもしれません。
でも、考えてみてください。あなたがある日突然自分の意思とは関係なく、大好きな二郎系ラーメンを食べられなくなったら?スパイスカレーを食べられなくなったら?

あなたは食べたいのです。でも食べられない。あなたの好きな料理が食べられない状況を想像すれば、これはなんとも辛いということが想像できるはずです。

しかし、悪阻による食の好みの変化は一時的でした。我が家の場合、2か月ほどだったでしょうか。悪阻が収まるにつれて食の好みも徐々に戻っていきました。

期間限定であるならば、ここはいっそのこと2人で新しい味覚を開拓できるチャンスだと思いましょう。幸い、この悪阻の時期は多少体に悪いものを食べてもお母さんにも赤ちゃんにも影響はないそうです。

「そんなもの今まで好きじゃなかったよね?食べたら体に悪いよ?」ではなく、

「え!●●が肉まんを食べたいなんて珍しいね!セブンイレブンがいい?ローソンかな?成城石井に売っている冷凍肉まんもおいしいらしいよ!」

「チャーハンが食べたい?それなら僕が作ってみせるよ!」

ちょっとこだわってチャーハンを自作したりもしました

そんな風に妻が食べたいものを、いつもよりちょっといいものを買ってきたり、夫自ら作ってみたりするのです。
夫自身の好みはこの時ばかりは二の次にしましょう。でも、いつもよりいい食材を選ぶことで、夫にも楽しい気持ちが芽生えてくるはずで、そこから新たな好みがうまれるかもしれません。

そして何より、制限や変化がある中で過ごした時間は、ネガティブに文句を言い合うよりポジティブに楽しんだ方が後々も絶対に楽しい思い出になります。

自発的にいつもよりちょっと多く家事をやってみる

最後は家事です。いつも妻に頼りっきりなあなたもこの時ばかりは逃げることは出来ません。悪阻中くらいは全部夫が出来ればいいのですが、世の中家事が得意な男性ばかりではないでしょう。

そこで今回は誰でも出来る方法として、いつも担当している家事に関連して出来そうなことを1,2個多く家事をやってみましょう。それも言われてからではなく、自分からやってみるのです。例えば

  • いつもの担当がお風呂掃除だけならトイレ掃除もやってみる
  • 料理担当なら片づけまでやってみる
  • ゴミ捨て担当ならゴミをまとめるところからやってみる

どうでしょうか。これくらいなら出来そうだと思いませんか?どれも+5分もあれば充分に終わってしまうものばかりです。

やる気が出ないときは便利家電に頼るものアリです

ポイントは、プラスワン、そして自発的にやるということです。例えば、あなたの仕事中のことを考えてみてください。部下が何も指示をしていなくともタスクを1つ多く処理してくれると、たとえそれが大したことでなくてもとても助かりますよね?その嬉しいサプライズというギャップを狙うのです。

妻の皆さん、そんな小手先のテクニックかよ、と思わないでください。この方法は長期的にとてもメリットがあります。というのも、男性は単純なので褒められるとやる気が俄然アップします。

そして、そんなテンションが上がっている状態でいつもより多く家事をやってみると改めて気づくことがあります。今まで自分は充分家事をやっていたつもりだけれど、まだまだやることがあったと。

そう感じたときに分担を1つ、また1つと増やしていくことで、徐々に家事の分担を同じレベルに持っていくことが出来ます。

この家事の分担変更は、実際に赤ちゃんが生まれてからも長期的に妻の負担軽減につながるので、この悪阻の時期をきっかけに引継ぎをスタートすることがとても重要です。

最後に

今回話したことはほんの一例で、正解でもありません。ただ、これからの長い妊娠・出産・育児という道のりの中で一番最初に訪れる壁が悪阻だと思います。

もちろん、その変化が起きているのは妻の体ではありますが、これを1人で乗り越えさせてしまうのか、それとも2人で乗り越えていくのかは、他でもない夫自身が選ぶ道です。

せっかくなら妻が一人で乗り越える姿を遠くから眺めているのではなく、なるべく近くにいて一緒に乗り越えていく方がきっと楽しい日々になると思います。

そんなアイデアの一つとしてこの記事を楽しんでいただけたのであれば大変嬉しいです。